世界自閉症啓発デー2024・メッセージ
厚生労働大臣メッセージ (2024.04.02)
第17回世界自閉症啓発デー(令和6年4月2日)に寄せて
はじめに、自閉症をはじめとする発達障害のある方々の生活を日々支えておられるご家族の皆様、地域で支援に携わっている関係者の皆様に心から敬意を表します。
毎年4月2日は、平成19年12月に国連が制定した「世界自閉症啓発デー」です。今年で制定から17回目を迎えます。また、わが国では4月2日から8日までを「発達障害啓発週間」としています。日本自閉症協会をはじめとする関係団体の皆様のご尽力により、今年も、世界自閉症啓発デー関連イベントが開催できますことに改めて御礼を申し上げます。
今年は、昨年4月に世界自閉症啓発デーの公式テーマソングとなった「We Belong わたしたちのうた」に注目し、「We Belong みんなで歌おう わたしたちのうた」をキャッチコピーに掲げて、歌から啓発活動を進めています。また、発達障害啓発週間の間は、東京タワーをはじめとする全国各地のランドマークを「癒やし」や「希望」を表す青色でライトアップする「ライト・イット・アップ・ブルー」の開催や「セサミストリート」のキャラクターで自閉症の特性がある「ジュリア」などを起用した啓発ポスターが全国各地に掲載されます。国民の皆様には、こうしたイベントなどを契機として、自閉症をはじめとする発達障害への理解を深めていただきたいと思います。
厚生労働省においては、乳幼児期から高齢期までのライフステージに対応する一貫した支援を行うため、各都道府県等に設置されている発達障害者支援センター等に、専門的人材を配置することにより、関係機関との連携や困難事例等への対応など地域支援機能を強化しています。また、令和6年度については、集中的支援の実施のための体制整備に必要な経費を盛り込んだところであり、強度行動障害を有する者を含め、発達障害児者に対する地域支援機能の更なる強化を進めることとしております。
発達障害のある方がその力を発揮できる社会、そして、多様性を認め、障害の有無に関わらず、共に育ち共に生きる社会の実現に向けて、関係府省庁とも連携しながら、引き続き取組を推進してまいります。
今後とも、皆様の御理解と御協力をよろしくお願いいたします。
令和6年4月2日
厚生労働大臣 武見 敬三
文部科学大臣メッセージ (2024.04.02)
「世界自閉症啓発デー」に当たっての文部科学大臣メッセージ
4月2日は、国連で定められた「世界自閉症啓発デー」です。我が国では、毎年、4月2日から8日までの1週間を「発達障害啓発週間」とし、自閉症など、発達障害についての正しい理解が進むよう啓発活動に取り組んでおります。
文部科学省では、自閉症など発達障害をはじめ、様々な課題を抱えている児童生徒たちを誰一人取り残さず、可能性を最大限に引き出す学校教育の実現を目指すとともに、障害のある方が一生を通じて自らの可能性を追求し、その個性や能力を生かして活躍できるよう、学校教育、生涯学習、文化芸術、スポーツ等の各分野において、省内はもちろんのこと、厚生労働省やこども家庭庁等関係省庁とも連携し、横断的・総合的に関連施策を推進しております。
また、インクルーシブ教育システムの構築のため、全ての児童生徒が可能な限り共に学び、自閉症など発達障害を含む障害のある児童生徒の自立と社会参加を見据えて、一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える指導や必要な支援を行うことができるよう、特別支援教育を推進しております。
昨年3月の「通常の学級に在籍する障害のある児童生徒への支援の在り方に関する検討会議報告」においては、通常の学級に在籍する障害のある児童生徒へのより効果的な支援施策の在り方として、校長のリーダーシップの下、校内支援体制を強化させることのほか、通級による指導の充実など、今後の方針が示されました。文部科学省では、これらの具体的な方向性を踏まえ、その実現を図るべく関連施策等の一層の充実に努めてまいります。そうした中で、自閉症など発達障害を含む障害のある子供たちに更なる学びを充実させるとともに、障害のない子供たちや関係者に対しても、発達障害について理解を深めていくことができるよう取組を進めてまいります。
この「世界自閉症啓発デー」や「発達障害啓発週間」が、全ての教育関係者等にとって、発達障害をはじめとする障害についての理解を深め、本人や保護者の方々の気持ちに寄り添った支援について真摯に考え、実践する契機となり、障害の有無に関わらず誰もがその能力を発揮し、共生社会の一員として共に認め合い、支え合い、誇りを持って生きられる社会の実現につながっていくことを強く期待いたします。
令和6年4月2日
文部科学大臣 盛山 正仁
こども政策担当大臣メッセージ (2024.04.02)
世界自閉症啓発デー2024(令和6年4月2日)に寄せて
毎年4月2日は、国連の定める「世界自閉症啓発デー」です。また、我が国では、4月2日から8日までを「発達障害啓発週間」として、様々な啓発活動に取り組んでいます。
今年は、世界自閉症啓発デー日本実行委員会初の公式テーマソング「WE BELONG わたしたちのうた」が生まれました。すべてのこどもたちのアイデンティティーや友情を尊重し、多様性豊かな社会で、こども全員が自分自身に誇りを持ち、居場所を感じられるようにとの願いが込められた楽曲となっています。
また、全国各地で、自閉症のシンボルカラーである青色で地域を照らす「ライト・イット・アップ・ブルー」や、ポスターの掲示、広報誌への啓発記事の掲載など様々な取組が行われています。
こども家庭庁は、昨年4月に、「こどもまんなか」社会の実現に向けて発足し、障害児の支援についても、こども施策全体の中で一層の推進を図ることとされました。
こどもの視点に立って意見を聴き、その声を大切にして、こどもたちにとって最もよいことは何かを考えながら、障害の有無にかかわらず、安心してともに育ち暮らす地域づくりを進めていくことが重要であると考えています。
「世界自閉症啓発デー」や「発達障害啓発週間」が、こども1人ひとりの個性や特性を理解し、こどもや子育てをしている人の気持ちに想いを馳せて、寄り添うことの契機となるよう期待したいと思います。また、それによって、こどもが自閉症・発達障害などの障害に関係なく健やかに育つことができ、すべてのこどもと子育てをしている人々が、それぞれの多様性を認め合い、尊重し合い、誇りをもって生きられる社会の実現につながっていくことを強く期待して、私からのメッセージといたします。
令和6年4月2日
こども政策担当大臣 加藤 鮎子